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〜藤田浩子の伝えたい、残したい、遊びとおはなし〜

①ツクシ   ②少し昔のこと

関東地方では3月末頃、東北では4月になってから、ツクシが出てきます。他の花とはまったく違う、独特の姿なので、「ツクシん坊」とか「ツクシの法師」「すぎなの子」とか言われ、子どもたちの歌にも遊びにもしばしば登場します。漢字では「土筆」と書きますが、土から出てきた筆のように見えるからでしょう。昔は「つくづくし」と言ったそうです。そのせいでしょうか、九州地方では「づくぼんじょ」と呼ぶ地方もあるようです。


「ツクシだれの子スギナの子」と言いますが、ツクシが先に出てきて、それからスギナが出てくるのですから、どちらが親なのか子なのか、よくわかりません。でもあの姿から考えれば、生い茂るスギナよりツクシの方が子どもっぽいですね。指をツクシに見立てた遊びを2つ紹介します

「つくしんぼ つくしんぼ はるになったら でてこらせ タン」

これは私が子どものころ歌った歌です。アーメンのお祈りをするように両手を組んで、最後のタンで舌を鳴らし指を1本出します。4歳ぐらいになれば、続けて歌いながら2本3本と出して遊べます。まだ手を組めない年齢の子なら、両手をグーにして、1本出してみましょう。小学生なら右手と左手をねじって組み、お友だちに「このツクシ(指)立ててごらん」と指さしてもらいます。このとき組んでいる指に触ってしまうと、すぐわかってしまうので、指でさすだけにします。なかなかうまく立てられません。そこがおもしろいところです。


同じような遊びに「ツクシの法師」があります。これは岡山のわらべうた実践っか脇本幸子さんに歌っていただいて思い出した遊びです。手を組まなくてもいいのですが、リーダーが「ほうしほうし1本法師はでぬもんじゃ 家族揃って出て来い 3本!」


と歌います。他の子どもたちはリーダーに言われたとおり3本の指を出すのですが、そのとき片手で3本出してもいいし、右手2本左手1本でもいいのです。4本5本と増やしていくと、出し方もいろいろな組み合わせができて楽しめます。

この歌で別の遊びもできます。リーダーが「3本!」と言ったら3人で手をつなぐのです。「4本!」と言ったら4人で手をつなぐ遊びです。年齢にもよりますが「4本!」と言われて4人組になれなかった子は、仲間から抜かします。だんだん人数が少なくなって、またリーダーの言う数が増えてくると、仲間を見つけるのが難しくなってきます。グループから抜かされたり、遊びが難しくなってくることを楽しめるのは、やはり5歳すぎてからでしょうか?

ツクシが終わると、スギナが出てきます。スギナでは「つなぎ目どーこだ」という遊びをしました。スギナのはかまの所で一旦抜いてまた挿しておき「つなぎ目どーこだ」と友達に当ててもらう遊びです。ツクシやスギナは子どもたちにとっておもちゃでした。私が子どもの頃、おもちゃは買うものではなく、自分で作るもの、自分で探すものでした。ままごとのお皿は葉っぱで、ご馳走は花でした。男の子の作る鉄砲は篠竹が材料で、玉はヤツデの実です。作るところからもう遊びだったのです。自分で鉄砲を作れない子は、鉄砲遊びの仲間には入れてもらえませんでした。女の子も自分でお手玉を作れない子は仲間に入れてもらえません。入れてもらっても「おまめ」「おみそ」「みそっかす」と呼ばれる半人前の仲間でした。

  ツクシは本当のご馳走でもありました。はかまを取り除くのにちょっと手間がかかりますが、おひたしにしたり、炒めたりして春の味を楽しみました。ツクシのたくさん出ている野原が身近にあったことを幸せに思います。今は放射能が心配で福島のツクシは食べられませんし、ツクシでは遊べなくなりました。
 福島の山は、春にはツクシをはじめさまざまな花が咲いて、おままごとのご馳走には事欠きません。秋になればドングリや椎の実が拾えます。落ち葉でもたくさん遊べました。8年前の原発事故以来、幼い子を山に連れて行くのも躊躇する保育園が増えました。


ツクシの短い話
つんつんつくしが目を覚ます
(左手に緑の布をkwけ、右手にツクシを持つ)
(または椅子などにみどりの布をかけて)

日差しが優しくなってきた。もう春かな?
(ツクシをほんのちょっとだけ出す)

うう、寒い!(引っ込める)

ケキョ(ウグイスの声)

ウグイスさんも鳴いている。もう春かな?
(ツクシをほんのちょっとだけ出す)

うう、寒い!(引っ込める)

ヒーヨ ヒーヨ(ヒヨドリの声)

ヒヨドリさんも鳴いている。もう春かな?
(ツクシをほんのちょっとだけ出す)

うう、寒い!(引っ込める)

ホーホケキョ ホーホケキョー

ウグイスさんの鳴き声がとっても上手になってきた。もう春かな?
(ツクシをほんのちょっとだけ出す)

春だ、春だ、もう春だ。(ツクシを次々に出す)

春が来た、春が来た、どこに来た、山に来た、里に来た、野にも来た

おしまい。

  



  

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